お悩み相談⑤
私・・・♀/40代/昔の同僚のK子とは15年のおつきあい
K子・・・♀/51歳/事務員
A男・・・♂/30代/営業
B男・・・♂/30代/K子のいる会社を退職、別の配送会社に就職
私「いつ頃から返事ないの?」
K子「夏ぐらい」
私「最後の会話はどんなのだった?」
K子「私は結婚なんて望んでないし、今みたいにつきあっていれればいい。今は病気や離婚があって連絡が難しいのもわかってる。
でも私はあなたじゃなきゃだめだし、簡単に忘れるなんてできないし、待っててもいい?て」
私「で、B男さんはなんて?」
K子「うん、て」
いやいや、待つなって言ってあげて!
K子もK子だよ、いいかげんわかるだろ。
K子「もしかして携帯が壊れたとか、あっちの弁護士を警戒してとか…」
いや、B男もA男と同じフェードアウト野郎だったんだって。
大体、最初に相談した時に「僕も君が気になってる」とか言う奴だよ?
だめだろ。
てなことをK子に言えるわけもなく、
私「結婚する気はないって言ってるけど、結婚ってわりといいもんだと思う。そりゃ忙しかったり、面倒だったりいっぱいあるけど、トータルするといいもんだと思う」
K子「うん、生活の安定とか羨ましいけど、家事はやっぱりしたくない」
私「その考えもわかるよ。でもお金じゃない部分の安心感もあるよ。私が入院した時に思った。自分の帰りを待ってくれてる人がいるんだって嬉しかったし」
K子「うん、そうだね」
私「だからB男さんみたいな難題ばっかり抱えてる人じゃなくてさ、お互いに自立した人を探したほうがいいんじゃないかな。お互いに仕事を持って、食事は外食だっていいし、休日は旅行に行ったり、べったり生活を依存しない結婚?みたいな感じで」
K子「うん、いいかもね」
私「でしょ?B男さんのことは置いといて、別の幸せを探す方向で動いてみたら?」
K子「でもそんな簡単にB男さんのこと忘れられない~~~」と涙目。
いやいや確かA男さんの時も、んなこと言ってただろ。
そんでB男さんを好きになれたんなら大丈夫だよ。笑
私「ま、今年中に答え出そうよ。こんな(しょうもない)問題を来年に持ち越さずにさ。笑って新しい年を迎えられるように。なんなら代わりに電話して聞いてあげるよ」
そう言ってその日はお開きになった。
おそらくB男は何も返事をしないだろう。
嫌なことをしたくないばかりに逃げ回っているだけの男だ。
鬱病なんて大層な病名を盾に目の前の困難から逃げたような男だ。
毎朝、決まった時間に起きて身支度を整えれば自然と鬱病なんて治る。
「しんどいから休んでいいんだ」と最初から逃げ道をつくっているだけ。
そんな男はこの先問題が起こる度に鬱病に逃げるだろう。
鬱病なんだから、逃げてもしかたないのだと周りにいる人間に黙ることを強いる。
ここに気づくことができればK子はB男がいかにつまらない男かわかるだろうし
一瞬で忘れられる。
でもそれは誰かに言われるのではなく、自分で気づかなくてはね。
それまでは私は黙って聞き役に徹しようと思う。
お悩み相談④
私・・・♀/40代/昔の同僚のK子とは15年のおつきあい
K子・・・♀/51歳/事務員
A男・・・♂/30代/営業
B男・・・♂/30代/配送
これ、どうすりゃいいの。
平たく言えば、同じ会社のA男とB男にやり逃げされたってことだよね。
しかもわずか二年の間に。
言えない、目の前でしょんぼりしてるK子にとても言えない…。
2020年、相談に乗ってくれたB男と何度か食事に行った。
やがてK子の中でA男よりもB男の存在が大きくなり、またしても男女の関係に。
数ヶ月は休日に外出するなど仲良く過ごしていたらしい。
しかしB男が2020年末に営業に配置された頃から連絡が遅れるようになった。
B男が望んで営業になったとはいえ、プレッシャーに耐えきれず鬱病に。
三ヶ月の休職後、社長の厚意で再び配送として勤務することになった。
B男の中で募る挫折感と敗北感。
K子の何気ない言葉にも傷ついたり、不機嫌になることが増えていった。
K子は我慢強く、B男を励まし、返事を催促することなく待った。
B男は配送の仕事には来ているものの、K子のLINEに返信することはなかった。
そして2020年の仕事納めの日、車を洗っていたB男をつかまえて話をした。
K子「なんで返事してくれないの?私が何か悪いことしたの?」
B男「いや、そうじゃないけど。俺もいっぱいいっぱいで」
K子「大変なのはわかるけど、何か一言でも返事してくれても…」
B男「ごめん…。でも今は本当に家庭と仕事のことでいっぱいなんだ…」
K子「何かあったの?」
B男「今は家に帰ってないんだ。車で寝泊まりしてて…」
K子「え?なんで?」
B男「うち離婚するから…」
K子「え!私が原因?どうして離婚なんて…」
B男「いや、K子さんのせいじゃなくて、いろんな積み重ね。俺から離婚したいって言ったから家を出たんだよ」
K子「でも車で生活なんて身体が心配だよ。ちゃんとしないと…」
B男「お金の管理は嫁がしてるから、俺が自由にできる金なんてないし…」
社長の厚意により給与を前借りし、B男はワンルームのアパートを借りた。
K子はB男の身体を心配し、カップヌードルなどを持って何度か部屋に行ったらしい。
しかしある日B男から「泊まらないでくれ」と言われた。
B男の奥様がいよいよ弁護士をつけたらしい。
B男にとってK子の存在は隠さなければならない。
それ以来、K子はB男の部屋に行けなくなり、
会社でもほとんど顔を合わせることもなくなり、
やがて「鬱病が再発した」との理由でB男は会社を去った。
続く。
お悩み相談③
K子・・・♀/51歳/事務員
A男・・・♂/30代/営業
B男・・・♂/30代/配送
何本も電車を見送ったK子とB男。
K子「こんな時間までごめんね。奥さんが待ってるのにね。怒られちゃうかな」
B男「いいえ、大丈夫ですよ。ちょっとは気が楽になりました?」
K子「うん、ありがとう。ずっとしんどかったから助かったよ」
B男「よかったです!今度メシでも行ってゆっくりしゃべりましょう。きっともっと楽になれますよ!」
K子「そうだね」
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私「それで?まだA男さんから連絡はないの?」
K子「うん、でもA男さんのことはもういいの」
私「そっか、ふっきれたんだね。ちゃんと答えも出さずにフェードアウトなんてずるい男じゃん。お互い大人なんだし、終わったことなら知らん顔してしてればいいよ」
K子「うん…」
私「確かに顔を合わせるのは嫌だと思うけど、正社員のお仕事を手放すのはもったいないと思うよ」
K子「うん…」
私「おまえのことなんかどうだっていいよ!て堂々としてればいいんだよ」
K子「いや、A男さんはもう本当にどうでもよくて…」
私「?」
K子「B男さんから連絡が来なくなっちゃって…」
私「A男さんの問題がなくなったからじゃないの?」
K子「実はB男さんとごはんに行って、ちょくちょく行くようになって、そういうことになっちゃって…」
私「………………」
続く。
お悩み相談②
K子・・・♀/51歳/事務員
A男・・・♂/30代/営業
B男・・・♂/30代/配送
突然のB男の告白にK子は思わず吹き出してしまった。
「私もう50歳のおばちゃんだよ。
A男さんがいくら評判悪くたって、一度好きになったのに簡単に忘れられないよ。
それにB男さんは奥さんと子供を大事にしなきゃ」
そう言うと、B男も笑った。
誰に相談したところでA男の答えなどわかるはずもない。
そうわかっていても、誰かにすがりたくなるほど辛い日々だった。
K子の力ない笑みを見て、B男は励ますように言った。
「いつもK子さんには面倒かけてるし、僕でよければ捌け口になりますよ!
言いたいこと言っちゃってスッキリしてください!」
B男の優しさに救われた。
2020年。
A男からの返信がない日々は続き、K子の心も限界寸前だった。
いっそ会わなければ気持ちも薄れていくのだろうが、
会社で会えば、笑って世間話にも応じなければならない。
A男の無神経さに腹を立てながらも、20年ぶりの恋愛感情は甘く重くのしかかる。
「せっかく好きになったのに、全部忘れてしまうなんて寂しい…」
そんなK子の気持ちを察したのか、B男は帰り際に声をかけてきた。
「ちょうど僕も帰るところなんで、駅まで一緒に帰りましょうよ」
K子は自分の心の澱を思いっきり打ち明けた。
A男に呆れた、腹が立つ、怒鳴ってやりたい。
…でも楽しい思い出もある。ただあの頃に戻りたい。
そんな堂々巡りの話をB男は黙って聞いていた。
やがて駅に着いたが、電車を一本見送って話し続けた。
自販機でコーヒーを買って、また電車を一本見送った。
人が少なくなったベンチに座り、また電車を一本見送った。
続く。
お悩み相談①
K子・・・♀/51歳/事務員
A男・・・♂/30代/営業
B男・・・♂/30代/配送
2019年。
A男「K子さん、ラーメンでも食いに行きませんか?」
K子「いいですよ」
いつもより遅くなった帰り、ただの同僚として食事に行った。
その時にLINEを交換した二人は、たまに食事に行くようになった。
A男はバツイチ。
K子は特に恋愛対象として見てはいなかったが男と女。
休日に出かけた時、身体の関係になった。
K子はすでに結婚は諦めており、A男とは純粋に恋愛を楽しんでいた。
A男にとって本気だったのか、遊びだったのか、本人にしかわからないが。
3ヶ月を過ぎた頃、K子への連絡は途切れがちになり、やがて返信も来なくなった。
K子は穏やかな雰囲気を持つ優しい女性だった。
会社ではA男に同僚として接し、彼を責めることはしなかった。
20年近く恋愛から遠ざかり臆病になっていたのか、
決定的な言葉を聞くのが怖かったのか、
ただA男からの返信を待つだけの日々。
騙されたのか、遊ばれたのか、
何か事情があってのことなのか、
「何か自分が気に入らないことをしてしまったのか…?」
欝々とした日々に耐えきれず、K子はある日B男を食事に誘った。
A男の後輩にあたるB男には妻と小学生の子供がいた。
もちろんK子に不倫する気はない、何よりまだA男に心があった。
気安く話せる同僚として相談しようと誘っただけだった。
しかし一連の話を聞いたB男はこう言った。
「A男さんは悪い人ではないですが、女性に関してはだらしないというか。
A男さんにK子さんはもったいないですよ。
だって僕もK子さんのこと好きですから」
続く。
石山寺
行楽日和を通り越して暑い!!
着いてすぐに石餅をいただいたのですが
ほうじ茶も熱い!
でもお餅とあんこが美味しい、お茶も美味しい、でも熱い!!
おなかもふくれたのでいざ石山寺の本堂へ。
この岩の大群が天然記念物の硅灰石です。
地中から突出した石灰岩が変質したものということですが
地の底からものすごいエネルギーで迫り出してきたような姿が
自然の力強さを感じます。
とても広くて立派なお寺なのですが、このような岩があちらこちらにあり
地形が波打ってるようなお寺で登ったり下ったりの多いお寺でした。
しんどい!そして暑い!
帰り際にこちら石山寺にあるパワースポットへ。
昔、僧侶がここで孔雀経を唱えると、池から龍王が現れたそうです。
木陰の中、自分の足音だけが聞こえるような静寂。
人が渡ることのできない橋の向こう、社の中に今も龍王が佇んでいるようです。